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目次

• ○  寝返りの動作とは。
• ・移動動作
• ・背臥位から側臥位までの寝返りの3つのパターン①
• ・背臥位から側臥位までの寝返りの3つのパターン②
• ・背臥位から側臥位までの寝返りの3つのパターン③
• ・最後に

寝返りの動作とは。

寝返りは、仰向けの姿勢から身体をひねって横向きを介して
うつ伏せになる動作です。

人が初めて行う移動動作になり、
赤ちゃんが寝返りをし始めるのは、一般的に生後5～6か月といわれています
（3ヶ月から10ヶ月の個人差がある）。

赤ちゃんの運動機能は、頭から足へと下がりながらの順番で発達していきます。
寝返りが出来るようになるには、背中や腰までの運動機能の発達が必要になってきます。

移動動作

寝返り動作は、仰向け（背臥位）から横向き（側臥位）を経由して、
うつ伏せ（伏臥位）に体勢（肢位）を変換させる移動動作です。

寝返り動作は、背臥位から側臥位までと、側臥位から伏臥位までの2相に分けられます。

背臥位から側臥位になる動きは、側臥位から伏臥位になる動きと比較すると、
運動学的には労力を要する動作になります。

背臥位から側臥位までの寝返り動作は、
運動学的には以下のような3つのパターンに大まかに分けられます。

１．両膝を立てた状態での骨盤からの寝返り
２．片膝を立てた状態での骨盤からの寝返り
３．肩甲骨からの寝返り

背臥位から側臥位までの寝返りの3つのパターン①

では、それぞれのパターンを詳しくみていきたいと思います。

１つ目は、両膝を立てた状態での骨盤から寝返りのパターンです。

このパターンは、
両膝を立てた状態から開始することにより下肢の重量を利用することと、
加えて、床面を両足で押す事の作用で回転動作を得られる特徴があります。

まず、両膝を立てた背臥位になります。
次に、寝返る方向へ両膝を傾けると同時に足底で床面を押すことで、
骨盤が床面上を転がります。
それに伴って、寝返る方向と反対側の体幹部を床から離します。
最後に、寝返る方向と反対側の肩関節を水平内転させて、
側臥位になります。

背臥位から側臥位までの寝返りの3つのパターン②

２つ目は、片膝を立てた状態での骨盤から寝返りのパターンです。

寝返る方向と反対側の膝を立てます。
その下肢が寝返る方向へ傾くことで、
先行して重い骨盤と下肢全体が回旋し、
その後から軽い胸部を容易に回旋させることができるのが特徴です。

まず、寝返る方向と反対側の膝を立てた背臥位になります。
次に、寝返る方向へその膝を傾けると同時に足底で床面を押すことで、
骨盤と寝返る側の下肢が床面上を転がります。
それに伴って、寝返る方向と反対側の体幹部が床から離れます。
下肢は寝返る方向に傾き床面を押し続け、体幹は回旋しながら床面を転がります。
最後に、寝返る方向と反対側の肩関節を水平内転させて、側臥位になります。

背臥位から側臥位までの寝返りの3つのパターン③

３つ目は、肩甲骨からの寝返りのパターンです。

このパターンは上の2つのパターンと比べて、
上半身主導の回旋をとるため、
胸椎と腰椎の回旋角度が大きくなるといわれています。

最初に、寝返る方向と反対側の肩甲骨の外転と肩関節の水平内転により、
寝返る方向と反対側の上肢を寝返り方向へと向かせます。
同時に首（頚椎）を寝返り方向へ回旋させて、
頭部を寝返り方向へ向かせます。

更に胸部から骨盤を回旋させて、
寝返る方向と反対側の殿部を床面から離して側臥位になります。

最後に

赤ちゃんは寝がえりを発達の段階（体幹の筋力向上など）の一部として、
誰にも教わることなく自然に修得していきます。

しかし、大人になるにつれて赤ちゃんの時に修得した
筋力やバランス能力を忘れてしまうことがあります。

その忘れられた筋力などを再学習するために
寝返りの動きを取り入れてエクササイズを行うことがあります。

簡単な動作ですが、
体幹部の筋力向上やコーディネーション向上にとても有用です。


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