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椅子からの立ち上がり動作:立ち上がりやすさ

皆様こんにちは、TheMissionコンディショニングプラザです!

暖かくなってきており、どこかに出かけやすい季節になってきましたが、
いかがお過ごしでしょうか。

The Missionコンディショニングプラザがある大阪市西区周辺では
エディオンアリーナ大阪では大相撲、そして大阪ドームではプロ野球開幕が
春の風物詩となっており、先週末は観戦客でにぎわいを見せておりました。

さて、先日のブログでは椅子からの立ち上がり動作と高齢の特徴について、
運動学的少し詳しくお話をいたしました。

本日も、椅子からの立ち上がりの動作についてもう少しだけお話していきたいと思います。

目次

楽に立ち上がるには。

立ち上がりの動作は、なにげなく日常で行われている動作です。

前方への重心移動から、上方への重心移動があり、
下半身や体幹部などの複数の関節・筋肉の協働や協調が
必要とされる複雑な動作になります。

前回のブログで、立ち上がりの動作のなかで、
筋力を最も必要とするタイミングは、身体を前へ倒す時と身体を持ち上げる時であり、
下肢の筋力が低下してくると、
股関節、膝関節が体幹部を伸展させて身体を持ち上げることが
難しくなってくるとお話を致しました。

そして、膝や前にあるテーブルに手をついたり(上記写真)、
手すりなどにつかまり、身体を引っ張り上げて、
立位の状態へと身体を持ち上げることで
下半身の筋力不足を補うことがあるともお話いたしました。

今回は不良姿勢が与える立ち上がり動作への影響を
お話をしていきたいと思います。

坐骨座りについて

理想的な椅子に座っている姿勢を「坐骨座り」と
よく呼んでいます。

坐骨とは骨盤の一番下に出ている骨のことを指します。

その坐骨を意識して座ることにより骨盤が座面に立ち、
正しい姿勢で座ることが出来ます。

この時の背骨は、自然なS字ラインになり、
骨盤の上に肩と耳が一直線上に並びます。

仙骨座りについて

猫背で骨盤が後ろに倒れている(後傾)不良な姿勢を
「仙骨座り」と呼ぶことがあります(上記写真)。

仙骨とは、骨盤の真ん中にある逆三角形の骨です。

仙骨座りでは殿部が前にずれることにより、
坐骨ではなく仙骨が座面についています。

この姿勢は坐骨座りと比べると、
背中への圧が強く負担がかかるため、
背部や腰部の筋肉が硬くなりやすいそうです。

仙骨座りと立ち上がり動作

仙骨座りは、立ち上がり動作に影響を与えます。

胸椎と腰椎が円背(背骨が猫背)になり、
骨盤が後ろ傾斜になると、
良い姿勢の時と比べて重心が後ろになります。

前回のブログでもお話いたしましたが、
座位と両足のついている位置(支持基底面:立っている時の両足で囲まれた面)が
遠くなると立ち上がり動作により負荷がかかります。

仙骨座りによって重心が後ろになったため、
座位と支持基底面がより遠くになるので、
立ち上がりにくくなります。

年齢を重ねると、座位の姿勢が仙骨座りのように、
骨盤後傾で円背になってきます。

ですので、加齢による身体機能低下や筋力不足だけでなく、
姿勢が悪くなるため、
立ち上がり動作がしにくくなるのです。

立ち上がりを楽にするこつ。

ご高齢の方は、
加齢による身体機能低下により姿勢が悪くなる、
関節の曲げ伸ばしが不十分、必要な筋肉が弱くなっている、
バランス能力の低下などにより、
立ち上がりがつらい動作になってきます。

腰痛、股関節や膝関節に痛みがある方にとっても
大変つらい動作となります。

そんな方でも効率の良い立ち上がりの動作を学習すれば、
楽に立ち上がることができるかもしれません。

坐骨座りのように座位と支持基底面がより遠くになると、
立ち上がりにくくなります。
そこで、先に骨盤を立て、殿部を前にずらし、足を後ろに引いて(上記写真)、
支持基底面と座位の距離を短くします。

そして、体幹部(上半身)を前へ倒して、重心を前方に移動させておきます。
この動作により、両足に体重が移動していきます。

そこで、お尻を座面から離していきます(殿部離床)。

若くて筋力のある方は、
両足への体重移動、体幹前傾と殿部離床をとほぼ同じタイミングで行い、
一連の流れで立ち上がります。

逆に、高齢者や体力の無い方の立ち上がり方は、
重心を前に移動する→立ち上がると
2段階に分けて行われて、効率が悪いです。

最後に

もし最近、椅子からの立ち上がりがしんどくなってきたと感じていらっしゃるならば、
筋力の低下や姿勢の変化だけでなく
うまく身体を使えてないからかもしれません。

全身の筋力向上、関節可動域向上やバランス能力の向上のトレーニングだけでなく、
効率の良い身体の使い方を再学習すれば、運動能力向上にもなります。

身体を動かしたり、トレーニングをすることは、
いつまでも元気に自立して日常生活活動(Activity of Daily Living;ADL)を
送るためにも大切です。

The Missionコンディショニングプラザでは、
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