バレエの話その２～ローリングとそれに伴う障害と対策～
皆様こんにちは、アヴィススポーツです！
以前、バレエのことについて投稿させて貰いましたが、目を通して頂けましたか？
ターンアウト（股関節の外旋）とローリング（足部の回内）についてでしたが、今回はそのローリングについてと、対策として考えられるトレーニングについて深堀りしていきたいと思います。
バレエをされている方以外にも、足底や足の指の症状を持たれている方にも興味を引く内容かも知れません。
目次
ローリングおさらい
前回では、バレエの基本的な動きであるターンアウトと、それが上手く出来ずに起こってくるローリングについてのお話でした。
その際、ご来院の方の多くが外旋の筋肉の疲労から働きが低下し、足の負担が増しているようだという話でしたが、それ以外の要因についてもご紹介します。
●過度の外旋
適切なターンアウトならばまだしも、過度に外旋することによってローリングは不可避のものとなります。
この過度な外旋とはすなわち、股関節の本来の可動域に加え、下腿（膝から下）を外旋して足先を無理に外に向けている状態を指します。
（ジャスティン・ハウス+モイラ・マコーマック[著] 「ダンステクニックとケガ」より）
足を一直線になるようターンアウトすることに固執するあまり、指導者が股関節の外旋の角度を無視して無理な動きを強いるということがあります。
これはロシアの教育法に準ずるものなのだそうですが、しかしロシアではバレエを始めるにあたって体格や資質を厳選し、さらにこの動きの段階に至るまでの基盤作りも異なるということを考慮しなければなりません。
１８０°のターンアウトを重視するあまり、骨盤の前傾やインナーマッスルの弱化、それにより腰椎のケガのリスクが増すことも考えられます。
他にも、
●後ろ体重。
●舞台の傾斜。
なども、ローリングを引き起こす要因となります。
それと子供達にとって無視できない問題に、急激な成長による筋力の弱さがあります。
特に下腿の筋肉と内在筋は正常でも弱さを生じることがあるそうで、身体の成長が緩やかになるまでは常に気を払う必要があるでしょう。
下腿の筋肉も内在筋も、足裏をアーチ状に保つのに重要な筋肉で、ローリングを防ぐためによくトレーニングを取り入れます。
因みに内在筋とは、足の指の間にある、指を動かす為の筋肉です。
ローリング対策のトレーニング
足裏の強化という観点から、ローリング対策のトレーニングをご紹介していきます。
いわゆる扁平足対策の動きにもなってくるので、ランナーの方や外反母趾の方もチャレンジしてみてください。
足趾グーのトレーニング
足趾を5本すべて曲げる運動です。
画像を見て頂いて分かる通り、足が山状に盛り上がって扁平足とは真逆の形になっていますね。
力を入れて、抜いて…と10回ほど繰り返し、2~3セット行います。
人によっては足の裏やふくらはぎがつりそうになるかも知れないので、無理をせず試してみて下さい。
母趾屈曲チューブトレーニング
母趾にゴムチューブを引っかけ、その抵抗を受けながら曲げていくトレーニングです。
この画像では分かりにくいですが、第1関節ではなく母趾の付け根からしっかり動かすことが大切になってきます。
(母趾の付け根=中足趾節関節=MP関節)
こちらも先ほどと同じく、足がつらないよう気を付けながら10回を2~3セット行いましょう。
チューブ別角度から
これらの運動を少しずつ繰り返していくことで、ケガの予防のみならずパフォーマンスも上げていけます。
バレエに至っては、ふくらはぎの筋肉を過度に使うことを防ぎ、すらりとした足を手に入れられるかも…！？
お試しあれ！！
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